最近、やりたいことが多くなってきた。
いや、嘘をついた。
昔から興味のあることややりたいことは多い。
「あれもやりたい、これもやりたい」とどんどん興味が拡散していくタイプだ。
そのくせリスト化してみたりすると、その膨大さにげんなりしたりするのだから面白い。
こういう時、優先順位をつけて実行せよ、ということがよく言われる。
七つの習慣でも出てくる「緊急度」「重要度」の2軸での分類は有名だろう。
優先順位をつけて物事を進めていくこと。
それは突き詰めて考えると、一つのものに集中して、継続して取り組むこと。
それが素晴らしい、とよく教えられてきた。
職人さんが磨き上げた己の技や、プロのアスリートが見せる素晴らしい記録は、彼らの長く、膨大な研鑽の結果生まれたものだ。
私たちはそれを見て、驚嘆と賛頌の声を送る。
生きる情熱の全てを、一つの対象に注ぎ込めることの幸せ。
人はそういったものに元来憧れるものらしい。
自分も長らくそう思ってきたし、今も継続して取り組むことの素晴らしさがあると思っている。
そして同時に、今まで積み上げられたものがないということに悩んでもきた。
一つのものを続けて継続して、形として残すことはとても難しい事だ。
「あの人達のように、偉大な成果を残すなんて、自分には無理」そう思っていた。
けれども。
長らく一つの事に打ち込む人もいれば、複数を広く浅く組み合わせて、新たな価値を創り上げる人もいる。
この世は相対性の世界。
必ず対極にも意味があり、価値がある。
この際やりたいことを全てやってみよう。
かけた時間はかんけいない。
注いだ情熱の量だけが大切だ。
そうしていくことで、新しいつながりができてくる。
新しい「なにか」が生まれるかも知れない。
最近は、優先順位を付けることをやめた。
「今」やりたいことを、「今」「すぐ」やる。
飽きたり疲れたら、次をやる。
本を読む。blogを書く。断捨離。
神社に行く。カフェで作業する。
目標を書いてみる。プログラミング。
音楽を聴く。写真整理。英会話。
とにかくクルクルと、やりたいことを次々やっている。
何かを一つだけなんて決められない。
どれもこれも中途半端で構わない。
大切なのは、自分がいまやっていることが、どれだけ楽しいか。
情熱をもって取り組めているか。それだけだ。
結果が出る、出ないじゃなくて、自分が満足するか否か。
それだけ気にして動くようにしている。
そうすると、不思議な事に前よりできることが多くなってきた。
明らかに物事が前に進むようになっている。
たった一つを、丁寧に。継続して。
自分には、それよりも違うスタイルが合っているらしい。
出来ることを。全力で。情熱を込めて。
たくさんに。一時に。
入口は違っても、真実は一つなのだと思う。
何に、どれだけ情熱を注げるか。
それだけがこの世界を創り、それだけが世界を動かす。
最近うっすら分かりつつある。