職場で「お、詩的な表現だねぇ」という誰かのツッコミを聞いた。
からかいの常套句なのだけど、そもそも詩が、なぜそこまでバカにされるのか。不思議だ。
詩は好きだ。よけいな言葉がそぎ落とされて、大事なものだけが少しだけ残る。
少しだけ残ったその言葉が、強烈なインパクトを読む人に与え、心を動かす。
日本語は特に、詩に向いている言語だと思う。
もともとが、言外にあるものを表現するように作られている節があるから。
そんな詩が、どこか邪険に扱われているような気がして、うっすら残念に思うのだ。
詩はもともと、自分の意識と深く向き合ってはじめてできあがるもの。
自分と向き合うってことは、見たくない自分も見つめるってこと。
これが意外と難しくて、イヤな自分を見なかったことにしてる人がとても多い。
だから詩が書けない。
ハードルがとても高いモノとして受け止める。
そして、書けないものに対するうっすらとしたやっかみとして、 詩を紡ぐ人をどこか気取った人種のように言うんだろう。
ほんとうは、詩って生活の中に溶け込んでいるものだ。
流行の歌の一節 気に入った一言 座右の銘 自分の心にひっかかった言葉のかけら。
それは詩とおなじもの。
人の心を揺さぶる、数少ない言葉のかたまり。
高尚で、難解なものではなく、ほんとはうんと身近で、いつも心の中にあるものなのだ。
それぞれの人が、それぞれに大切な詩を、心の中に持っている。
あなたの大切な心の詩は、なんですか?
最近、とみにそれが気になるのです。
今まで詩に触れたことがない人は、こちらがオススメ。